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資格取得を考えたとき、最初に気になるのは「結局いくらかかるのか」という点ではないでしょうか。結論から言うと、独学は教材費だけを見れば数千円〜1万円台と安いですが、再受験のリスクや学習期間の延長まで含めた「総額」で比べると、一発合格しやすい通信講座のほうが結果的に安く済むケースもあります。費用は初期費用だけでなく、再受験の可能性まで含めた総額で比較することが大切です。
私はIT企業に勤めながら、独学で基本情報技術者・簿記2級・証券外務員一種・FP3級を取得してきました。この記事では、私が実際に経験したIT・金融・会計系の資格を例に、独学と通信講座それぞれの費用の内訳と、再受験リスクまで含めた総額の考え方を具体的な数字で解説します。
なお、通信講座や教材の価格は改定されることがあるため、本記事の金額は執筆時点(2026年7月)で公式サイト等で確認できた目安です。申し込み前には必ず各講座・実施団体の公式サイトで最新価格を確認してください。
独学にかかる費用の内訳
独学の場合、かかる費用は主に「教材費」と「受験料」の2つです。オンライン講座のような受講料が発生しない分、初期費用は低く抑えられます。
- 教材費:市販のテキスト・問題集を2〜3冊購入するのが一般的で、資格によって差はありますが、合計で3,000円〜1万円程度に収まることが多いです。
- 受験料:資格ごとに実施団体が定めた金額が必要です(詳細は後述の比較表を参照)。
- (場合によって)過去問アプリやWeb問題集の課金:無料のものも多いですが、有料版を使う場合は数百円〜数千円程度が追加でかかることがあります。
独学最大のメリットは、この教材費以外に固定の出費がないことです。一方で、参考書選びや学習計画をすべて自分で組み立てる必要があるため、「何を買えばいいか分からず何冊も買ってしまった」というケースでは、想定より出費がかさむこともあります。
通信講座にかかる費用の内訳
通信講座の場合、受講料の中に教材(テキスト・講義動画・問題演習)がセットになっているのが一般的です。受講料に加えて、独学と同様に受験料は別途必要になります。
- 受講料:資格や講座のボリュームによって幅があり、数千円台の単科コースから、数万円規模のセットコースまでさまざまです。
- 受験料:独学の場合と同額です。
- (場合によって)キャンペーン割引・給付金制度の適用:時期やコースによっては数千円〜数万円の割引が使えることがあります(次章で解説)。
通信講座は独学より初期費用が高くなりやすい一方、学習範囲や進め方があらかじめ設計されているため、「何をどこまで勉強すればいいか分からない」という独学特有の遠回りを減らしやすいという特徴があります。
【資格別】独学と通信講座の費用比較
ここでは、IT・金融・会計系の社会人向け資格3選でも紹介している代表的な4資格(基本情報技術者・簿記2級・FP3級・証券外務員一種)について、執筆時点で確認できた受験料と、独学・通信講座それぞれの費用目安をまとめます。金額は変動する可能性があるため、あくまで目安として参考にしてください。
| 資格 | 受験料(税込) | 独学の教材費目安 | 通信講座の受講料目安 |
|---|---|---|---|
| 基本情報技術者 | 7,500円 | 3,000〜8,000円程度 | 2万円台後半〜4万円弱 |
| 簿記2級 | 5,500円+申込手数料 | 4,000〜1万円程度 | 3万円台前半〜4万円台前半 |
| FP3級 | 8,000円(学科4,000円+実技4,000円) | 3,000〜6,000円程度 | 5,000円前後〜3万円台(2級セット時) |
| 証券外務員一種 | 12,169円 | 3,000〜7,000円程度 | 9,000円前後〜1万円台 |
基本情報技術者
受験料はIPA(情報処理推進機構)公式で7,500円(税込)です。独学なら参考書と過去問道場などの無料サービスを組み合わせて数千円で済ませる人も多い一方、通信講座は2万円台後半〜4万円弱の価格帯が目安です。IT系資格は範囲が広く、科目Aと科目Bで問われ方が異なるため、独学だと「何を優先して学ぶか」の判断に迷いやすい資格でもあります。
簿記2級
受験料は商工会議所公式で5,500円(税込)に加え、ネット試験は申込手数料が別途かかります。独学の教材費は市販テキスト+問題集で1万円以内に収まることが多いですが、通信講座は3万円台〜4万円台前半とやや高めです。簿記2級は商業簿記・工業簿記の両方を仕上げる必要があり、独学だと問題演習の量を自分で確保する意識が特に重要になります。
FP3級
受験料は学科4,000円+実技4,000円の合計8,000円で、日本FP協会・きんざいのどちらで受けても金額は同じです。独学の教材費は数千円程度と最も安く済みやすい資格の一つで、通信講座も単科コースであれば5,000円前後からと比較的手頃な価格帯です。FP3級は範囲が広い分、通信講座を使うと学習の優先順位がつけやすいというメリットがあります。
証券外務員
一種の受験料は2025年3月3日以降の申込分から12,169円(税込)です(それ以前は13,860円でした)。受験料は改定される可能性があるため、申込時は必ず日本証券業協会の最新情報を確認してください。独学の教材費は数千円程度、通信講座も一種単科であれば1万円前後からと、4資格の中では通信講座の価格が独学に近い水準まで下がっているのが特徴です。
総額で見たときにお得なのはどちらか
ここまでの数字だけを見ると、「独学の方が安い」と感じるかもしれません。実際、一発合格できれば独学の総額が通信講座を下回ることがほとんどです。ただし、これはあくまで「一発合格できた場合」の話です。
独学で不合格になった場合、次の受験でも同額の受験料が再度発生します。さらに、学習期間が延びることで「機会損失」も発生します。たとえば資格取得を昇進や転職のタイミングに合わせたい場合、再受験による数ヶ月の遅れは、金額に換算しにくいコストになります。
具体的な例で考えてみます。基本情報技術者を独学で受験し、1回不合格になって2回目で合格した場合、教材費(仮に5,000円)+受験料2回分(15,000円)で合計20,000円です。一方、通信講座(仮に3万円)を使って一発合格できれば、受験料7,500円を足しても37,500円です。この場合は独学の方が安く済みます。しかし、独学での再受験が3回に及んだ場合、教材費+受験料3回分で27,500円となり、通信講座との差は縮まります。さらに追加の参考書を買い足すケースを考えると、総額が逆転することも十分にあり得ます。
つまり、「独学が絶対に安い」とも「通信講座が絶対にお得」とも言い切れず、自分がどれだけ独力で学習ペースを維持できるかによって、総額で得になる方が変わるというのが実態に近い結論です。特に、初めて挑戦する分野(未経験からのIT資格など)や、独学での学習習慣に自信がない場合は、再受験リスクを考慮して通信講座を検討する価値があります。
費用を抑えるための工夫
独学・通信講座のどちらを選ぶ場合でも、費用を抑える工夫はあります。
- 図書館やフリマアプリを活用する:最新版でなくても学習に支障が少ない基礎知識部分は、古い版のテキストや中古教材で代用できる場合があります(ただし、制度改正が多い資格は最新版を使うのが安全です)。
- 無料の問題演習サービスを併用する:基本情報技術者の「過去問道場」のように、無料で使える演習サービスがある資格では、教材費をさらに抑えられます。
- 複数資格をまとめて学べるサブスク型講座を検討する:月額制で複数講座が受け放題のサービスもあり、複数資格を並行・連続して取得したい人にはコスパが良い場合があります。たとえばスキマ時間を有効活用できる【オンスク.JP】
のような月額定額サービスは低コストで複数資格を試しやすい一方、資格によっては対応コースがない場合もあるため、申込前に対象資格を確認しておくと安心です。
割引・キャンペーンの活用
通信講座各社は、時期によって早期申込割引やクーポン配布、期間限定キャンペーンを実施していることがあります。同じ講座でも申し込むタイミングによって数千円単位で受講料が変わることもあるため、申込前に公式サイトのキャンペーン情報を確認する価値はあります。また、講座によっては厚生労働省の教育訓練給付制度の対象になっているものもあり、条件を満たせば受講料の一部が支給される場合があります。対象かどうか、支給条件がどうなっているかは、必ず講座の公式サイトとハローワークの案内で確認してください。
よくある質問
通信講座は分割払いできますか?
講座によっては分割払いに対応している場合があります。対応の有無や手数料は講座ごとに異なるため、申込前に各講座の公式サイトで確認してください。
独学で再受験になった場合、総額はどう変わりますか?
受験料が再度発生するのに加え、学習期間が延びることで教材の買い足しが発生することもあります。前述の試算のとおり、再受験の回数が増えるほど、独学の総額が通信講座に近づいたり、上回ったりする可能性があります。
一番コスパがいい資格はどれですか?
目的や現状の知識量によって変わるため、一概には言えません。すでにIT実務経験がある人にとっては基本情報技術者の独学コスパが高くなりやすい一方、初めて金融知識に触れる人にとっては、範囲の広いFP3級を通信講座でカバーする方が結果的に効率的な場合もあります。自分の現状の知識量と、資格取得までにかけられる期間を踏まえて判断することをおすすめします。
まとめ|費用だけで選ばない方がいい理由
資格取得の費用は、独学なら教材費+受験料、通信講座なら受講料+受験料が基本の内訳です。単純な初期費用だけを比べれば独学が安く見えますが、再受験のリスクや学習期間の延長まで含めた総額で考えると、どちらが得かは人によって変わります。
費用だけで判断せず、「自分は一人で学習ペースを維持できるタイプか」「今回の資格取得にどれくらいの期限的な余裕があるか」もあわせて考えることが、結果的に総額を抑えることにつながります。独学と通信講座それぞれの向き不向きをさらに詳しく知りたい方は資格は独学と通信講座どっちがいい?も参考にしてください。また、そもそもどの資格を選ぶかで迷っている場合は社会人におすすめの資格の選び方もあわせてご覧ください。まずは低コストで試してみたい場合、スキマ時間を有効活用できる【オンスク.JP】
のような月額講座から始めるのも選択肢の一つです。
