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迷ってるなら基本情報が先。理由は「レベルが下だから」じゃない。応用情報は記述式で、しかも試験時間が午前・午後それぞれ150分と長丁場だからだ。ただし実務経験が数年ある人は、基本情報を飛ばして応用情報に直行しても構わない。判断の分かれ目は経歴じゃなく「記述式に耐えられるか」。この記事でその線引きをハッキリさせるよ。
どうも、金融IT企業でエンジニアをやってるサル、さるちゃんです。基本情報技術者は取ったけど、次の応用情報をどうするか——あるいはそもそもどっちから受けるべきか。IT資格の入口でいちばん多い迷いがこれだ。
ネット上には「基本情報のほうが簡単」という説明があふれてるけど、それだけだと判断材料にならない。この記事ではIPA(情報処理推進機構)の公式情報をもとに、試験形式・出題数・合格率・2026年度からの制度変更という4つの軸で違いを整理して、あなたがどちらを受けるべきかを決められるところまで持っていく。
基本情報と応用情報、公式スペックの違い
まずは感想抜きで、IPA公式が示している試験の仕様を並べる。ここが一番大事なのに、意外と正確に比較されていない。
| 項目 | 基本情報技術者(FE・レベル2) | 応用情報技術者(AP・レベル3) |
|---|---|---|
| 科目A(午前)の時間 | 90分 | 150分 |
| 科目Aの出題数 | 60問(多肢選択式・四肢択一) | 80問(多肢選択式・四肢択一) |
| 科目B(午後)の時間 | 100分 | 150分 |
| 科目Bの形式 | 多肢選択式(20問) | 記述式(11問中5問選択) |
| 実施方式 | CBT方式で随時実施(通年) | 2026年度はCBT方式により前期・後期に実施 |
| 直近の合格率 | おおむね30%台後半〜40%台前半で推移 | 24.5%(令和7年度秋期) |
※試験時間・出題数・実施方式はIPA公式の試験区分ページ、応用情報の合格率はIPAの合格発表(令和7年度秋期)に基づく。基本情報は通年実施のため月次で数値が変動する。
いちばん大きな差は「記述式」
表を見て分かるとおり、決定的な違いは科目B(午後)の形式だ。基本情報は多肢選択式なので、極端に言えば「読んで選ぶ」試験。一方の応用情報は記述式で、11問の中から5問を選んで文章で答える。
ここが独学者にとって効いてくる。選択式なら、うろ覚えでも消去法で正解にたどり着ける場面がある。けれど記述式は、理解が曖昧なまま書くと部分点すら拾えない。「なんとなく分かる」が通用しなくなるのが応用情報だ。
試験時間の長さも見落とせない
応用情報は午前150分+午後150分で、合計5時間。基本情報の90分+100分と比べると倍近い。知識量だけでなく、集中力の持久戦になるという点は事前に知っておいたほうがいい。
合格率の差をどう読むか
IPAの発表によると、令和7年度秋期の応用情報技術者試験は応募者66,835人・受験者44,005人・合格者10,792人で、合格率は24.5%だった。約4人に1人しか受からない計算になる。
一方の基本情報技術者は2023年4月から通年のCBT方式になり、月ごとに合格率が公表されている。制度移行直後は高めの数字が出たが、その後は落ち着き、おおむね30%台後半〜40%台前半のレンジで推移している。年度単位の詳細な数値はIPAの統計情報ページ(PDF・Excel)で公開されているので、最新の値はそちらで確認してほしい。
ここで注意してほしいのは、合格率をそのまま難易度の比だと思わないこと。応用情報の受験者は、基本情報を持ってる人や実務経験者がかなり混ざってる。つまり母集団のレベルが違う。それでも24.5%しか受からないってことは、レベルの高い集団の中でさらに絞られてるってことなんだよね。数字はウソをつかない。ウソをつくのは数字の”見せ方”だ。「24.5%だから4回受ければ受かる」みたいな読み方だけはやめておこう。
2026年度からの制度変更に注意
ここは鮮度が重要なポイントだ。応用情報技術者試験は、2026年度からCBT方式により前期・後期で実施される。従来のように決まった1日の紙試験ではなくなるため、受験計画の立て方が変わる。
基本情報はすでに通年のCBT方式で随時受験できるので、「いつでも受けられるFE」と「前期・後期のAP」という構図になる。学習スケジュールを逆算するときは、この違いを前提に組んでおこう。最新の実施日程は必ずIPA公式で確認してほしい。
どっちを受けるべきか:3つの判断軸
ここまでを踏まえて、判断の基準を整理する。
軸1:実務経験があるか
IT実務の経験が数年あり、設計・運用・セキュリティといった領域に日常的に触れているなら、基本情報を飛ばして応用情報に直行する選択は十分現実的だ。逆に未経験・1年目なら、まず基本情報で用語と基礎概念を体系化したほうが遠回りにならない。
軸2:記述式に耐えられるか
これが本当の分かれ目だ。「業務で仕様書や障害報告書を書いている」「文章で説明するのが苦にならない」なら応用情報の午後は戦える。逆に、選択式でしか勉強したことがないなら、まず基本情報で科目Bの読解に慣れてから進んだほうがいい。
軸3:何のために取るのか
社内評価や資格手当が目的なら、勤務先の制度でどちらが対象になっているかを先に確認しよう。基本情報のみ対象という会社もあれば、レベル3以上でないと手当が出ない会社もある。目的が転職なら、応用情報のほうが評価されやすい場面が多いが、これは職種と企業によって差が大きい。
より具体的な学習時間の見積もりは「応用情報技術者試験は何時間勉強すればいい?」で、IT資格を取る順番全体の設計は「未経験からIT資格を取る順番」で扱っている。基本情報とセキュリティ系で迷っているなら「基本情報と情報セキュリティマネジメント、どっちを受けるべき?」、応用情報のさらに先を見据えるなら「情報処理安全確保支援士は基本情報の次に目指すべき?」も参考にどうぞ。試験そのものの概要は基本情報技術者試験とはにまとめてある。
まとめ
- 決定的な違いは科目B(午後)の形式。基本情報は多肢選択式20問/100分、応用情報は記述式11問中5問選択/150分
- 合格率は応用情報が24.5%(令和7年度秋期・IPA)。基本情報はおおむね30%台後半〜40%台前半で推移
- 応用情報は2026年度からCBT方式で前期・後期に実施。受験計画の立て方が変わる
- 判断軸は「実務経験」「記述式への耐性」「取る目的」の3つ。迷ったら基本情報が先
悩んでる時間がいちばんもったいない。記述式に自信がないなら基本情報から、業務で文章を書いているなら応用情報へ。それで十分決められるはずだ。
よくある質問
基本情報を飛ばして応用情報を受けてもいいですか?
問題ない。情報処理技術者試験に受験資格の制限はなく、応用情報技術者試験を最初に受けることもできる。ただし応用情報の午後は記述式で試験時間も150分と長いため、実務経験がない状態でいきなり挑むと負担は大きい。文章で説明する仕事に慣れているかどうかを一つの判断材料にしてほしい。
応用情報の合格率が低いのはなぜですか?
IPA公表の令和7年度秋期の合格率は24.5%。午後が記述式で部分的な理解では得点しにくいこと、出題範囲がマネジメントやストラテジまで広いことが要因として挙げられる。なお受験者には基本情報合格者や実務経験者が多く含まれるため、母集団のレベルが基本情報とは異なる点にも注意が必要だ。
基本情報と応用情報はいつ受けられますか?
基本情報技術者試験はCBT方式で随時(通年)実施されている。応用情報技術者試験は2026年度からCBT方式により前期・後期で実施される。具体的な申込期間や実施日程は変更される可能性があるため、必ずIPA公式サイトで最新情報を確認してほしい。
どちらのほうが転職で評価されますか?
一般にレベル3の応用情報のほうが評価されやすい場面は多いが、評価は職種・企業・募集ポジションによって大きく変わる。資格手当の対象範囲も勤務先によって異なるため、目的が社内評価であれば自社の制度を先に確認するのが確実だ。
金融ITの現場で働くエンジニア。基本情報技術者・簿記2級・証券外務員一種ほか、働きながら資格を取ってきた実体験と、世界のデータをもとに「ズバッと分かる」解説をお届け。→ さるちゃんって何者?(プロフィール)
出典・参考データ
- IPA「基本情報技術者試験」試験区分ページ(公式) — 科目A 90分60問/科目B 100分20問、CBT方式で随時実施
- IPA「応用情報技術者試験」試験区分ページ(公式) — 午前150分80問/午後150分 記述式11問中5問、2026年度はCBT方式で前期・後期実施
- IPA「令和7年度秋期情報処理技術者試験の合格発表について」(公式) — 応用情報 応募66,835人/受験44,005人/合格10,792人/合格率24.5%
- IPA「統計情報(基本情報技術者試験)」(公式) — 通年実施の月次・年度統計
※試験制度・日程・合格率は執筆時点(2026年8月更新)の公表内容です。制度は変更される可能性があるため、受験前に必ずIPA公式サイトで最新情報を確認してください。
