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宅建士の合格率18.7%は「独学だと厳しい数字」じゃない。資格予備校が示す目安は200〜300時間で、これは働きながらでも半年あれば確保できる量だ。独学の壁は時間の絶対量より「宅建業法に時間を集中できるか」の配分ミス。通信講座を使うと変わるのは合格率そのものより、迷う時間・遠回りする時間をカットできることだとボクは思う。費用は独学が安いとは限らない――数字で見ていくよ。
「宅建士は独学でも受かるって聞くけど、合格率18.7%ってやっぱり低くない?」「通信講座は数万円するし、独学と比べて本当に元が取れるの?」――このブログでは宅建士の独学の勉強時間と合格率18.7%の実態を以前に整理したけど、今回はもう一歩踏み込む。過去10年分の公式データで合格率の推移を見たうえで、「独学に必要な学習時間の中身(科目別配分)」と「通信講座を使うと費用・時間がどう変わるか」を数字で比較していく。ボクは金融ITエンジニアのサル、さるちゃんだ。基本情報技術者・簿記2級・証券外務員一種は自分で取ってきたけど、宅建士の合格体験はない。だからこの記事は、一次情報(不動産適正取引推進機構=RETIOの公式データ、資格予備校の公開情報)をもとにした客観的な比較記事として書いている。
宅建士の合格率18.7%は「厳しい」のか―10年データで見る実態
結論から言うと、令和7年度(2025年度)の宅建士試験の合格率18.7%は、過去10年間で最も高い水準だ。RETIOが公表している試験実施概況(過去10年間)を見ると、合格率は平成28年度の15.4%から段階的に上昇し、令和7年度は18.7%まで来ている。
| 実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格基準点(一般受験者/50問) |
|---|---|---|---|---|
| 令和7年度(2025) | 245,462人 | 45,821人 | 18.7% | 33点 |
| 令和6年度(2024) | 241,436人 | 44,992人 | 18.6% | 37点 |
| 令和5年度(2023) | 233,276人 | 40,025人 | 17.2% | 36点 |
| 令和4年度(2022) | 226,048人 | 38,525人 | 17.0% | 36点 |
| 平成28年度(2016) | 198,463人 | 30,589人 | 15.4% | 35点 |
ここで見逃せないのが、合格率が過去最高だった令和7年度は、合格基準点(33点)が過去10年で最も低かったという点だ。宅建士試験は「何点取れば合格」という絶対評価ではなく、その年の受験者全体の得点分布から合格ラインを決める相対評価の試験。基準点が低かったということは、その年の問題がそれだけ難しかった(受験者全体の得点が伸びなかった)可能性が高いということでもある。
また、受験者数はこの10年で198,463人から245,462人へと約24%増えている。つまり「受験者の裾野が広がっているのに、合格率も上がっている」というのが実態で、これは母集団のレベルが下がったからというより、通信講座やアプリ学習の普及で学習効率そのものが底上げされている可能性を示すデータだとボクは見ている(あくまで推測であり、断定はできない点は先に断っておく)。
「合格率18.7%=5人に1人以下」って聞くと身構えるけど、数字はウソをつかない代わりに、見せ方でいくらでも怖くもできる。10年分並べれば「年々ちょっとずつ受かりやすくなってる試験」ってだけの話だ。怖がる前に、まず自分がどれだけ時間を積めるかを見た方がいい。
独学で合格率18.7%側に入るための学習時間の内訳
資格予備校のSTUDYingが公開している目安では、宅建士の勉強時間は200〜300時間とされている。1日2時間なら約5〜6か月、1日3時間なら約3〜4か月で到達できる計算だ。ポイントは「300時間を漠然と積む」ことではなく、出題数に応じて科目別に時間を配分すること。同社が示す300時間ベースの配分目安は次の通り。
| 科目 | 出題数(50問中) | 勉強時間の目安 | 配分 |
|---|---|---|---|
| 宅建業法 | 20問 | 120時間 | 40% |
| 権利関係(民法等) | 14問 | 90時間 | 30% |
| 法令上の制限 | 8問 | 50時間 | 17% |
| 税・その他 | 8問 | 40時間 | 13% |
見ての通り、配分の4割が宅建業法に集中している。宅建業法は出題数が20問と最多なうえ、暗記中心で得点が安定しやすい科目のため、「ここで満点近くを取れないと合格が遠のく」科目だと資格予備校も口をそろえる。逆に言えば、独学で時間が足りなくなる人の多くは、権利関係(民法)の理解に時間を溶かしすぎて、得点源であるはずの宅建業法に十分な時間を残せていないケースが多い。独学の勉強時間全体の考え方や1日あたりのスケジュール例は、宅建士の独学勉強時間と合格率18.7%の記事で詳しく整理しているので、あわせて確認してほしい。
通信講座を使うと何が変わるのか―費用と時間で比較する
「独学の方が安い」というイメージは根強いが、実際に総額で比べるとそう単純ではない。受験料8,200円(RETIO公式)は方法によらず共通でかかるコストとして、教材費・講座費を含めた総額の目安を並べたのが下の表だ。
| 学習方法 | 費用総額の目安(受験料込み) | 特徴 |
|---|---|---|
| 独学(市販テキスト・問題集) | 約1.8万〜2.3万円 | 教材選び・進捗管理・モチベーション維持がすべて自己責任 |
| オンスク.JP(月額制講座) | 約1.5万〜1.8万円(半年受講の目安) | 講義動画約21.5時間+問題628問。月額1,078円〜1,628円(税込)、31日単位で解約可能 |
| 大手通信講座(相場) | 約2.8万〜8.8万円 | 添削・質問対応・模試などサポートが手厚い分、費用も上がる |
費用だけ見ると、オンスク.JPは独学の市販教材とほぼ変わらないか、むしろ安く収まる水準にある。【オンスク.JP】の宅建講座
は、講義動画(全150回・約21.5時間)と問題演習628問がセットになっていて、スマホひとつでスキマ時間に体系立てて学べるのが特徴だ。「独学のテキストだと、どこが宅建業法でどこが権利関係か、範囲の地図を自分で作るところから始めないといけない」という迷い時間を、動画講義があらかじめカリキュラム化してくれる分だけ削れる、というのが費用以外のメリットだとボクは見ている。ただし添削や質問対応、模試までは付いていないプランのため、そこを重視するなら大手通信講座の方が向いている場合もある。独学と通信講座のどちらを選ぶべきかの一般的な判断基準は、独学vs通信講座の選び方を整理した記事でも解説しているので参考にしてほしい。ほかの資格も含めた費用総額のシミュレーションは資格取得費用、独学vs通信講座の総額比較にまとめてある。
「通信講座=高い」というイメージだけで独学を選んでる人、一度だけ月額料金を見てほしい。大手講座と月1,600円前後のサブスク講座を同じ「通信講座」の箱に入れて比べるのがそもそも雑なんだよね。合わなければ1か月でやめられるプランもあるんだから、まず試すハードルは意外と低い。
独学で挫折しやすい3つのポイントと対策
1. 権利関係(民法)で心が折れる
宅建士試験の権利関係は民法を中心とした法律科目で、事例問題が多く、初学者にとってなじみの薄い法律用語が並ぶ。ここで時間をかけすぎて疲弊し、出題数が多く得点源になる宅建業法に手が回らなくなるのが典型的な失敗パターンだ。対策としては、権利関係に配分する時間の上限をあらかじめ決めておき(目安90時間)、深追いしすぎないこと。満点を狙う科目ではなく、10問中で取りこぼしを減らす科目と割り切るのが現実的だ。
2. 宅建業法の暗記量の多さに息切れする
配分の4割を占める宅建業法は、条文ベースの暗記が中心で、コツコツ型の学習が向いている。逆に言えば、まとまった時間を確保できない時期が続くと、この科目の演習量が真っ先に削られてしまいがちだ。通勤時間などのスキマ時間で一問一答形式の暗記を回す、動画講義でインプットとアウトプットの往復回数を増やす、といった工夫でカバーしやすい科目でもある。
3. 一人で学習することによるモチベーション低下
独学は進捗も理解度も自己判断になるため、「これで合っているのか」が分からないまま孤独に勉強を続けることになりやすい。学習の進み具合を可視化してくれる管理機能や、区切りごとの演習問題がある教材を使うと、モチベーションを保ちやすくなる。スキマ時間の学習ツールとしてオンスク.JP
のような月額講座を、独学の「補助線」として部分的に併用する人もいる。なお宅建業に従事している人は、登録講習(5問免除)を修了することで、一般受験者(50問中33点)より少ない45問中28点で合格ラインに到達できる制度もある(受講対象は宅建業の従業者証明書を持つ人に限られる)。
よくある質問
宅建士は独学でも本当に受かりますか?
受かります。合格率18.7%(令和7年度)は独学者・通信講座利用者を区別しない全体の数字で、資格予備校が示す200〜300時間の学習時間を、宅建業法を中心とした配分で確保できれば、独学でも十分に合格ラインに届きます。ただし民法の理解につまずいて時間を溶かすと厳しくなるため、科目別の時間配分が独学成功のカギです。
独学と通信講座、結局どちらが安いですか?
市販教材だけの独学は総額1.8万〜2.3万円程度、オンスク.JPのような月額制講座は半年受講でも1.5万〜1.8万円程度が目安で、実はほとんど差がありません。添削や質問対応まで含む大手通信講座になると2.8万〜8.8万円程度まで上がるため、どこまでのサポートを求めるかで選ぶのが現実的です。
登録講習(5問免除)は誰でも受けられますか?
受けられません。登録講習は宅地建物取引業に従事している人(従業者証明書を持つ人)だけが対象の制度です。これから不動産業界を目指す独学者やこれから就職する人は対象外なので、通常通り50問で挑むことになります。
1日どのくらい勉強すれば合格できますか?
資格予備校の目安では、1日2時間なら約5〜6か月、1日3時間なら約3〜4か月で合計200〜300時間に到達する計算です。あくまで目安であり、法律科目の学習経験の有無によって個人差が出る点には注意してください。
出典・参考データ
- 一般財団法人不動産適正取引推進機構(RETIO)「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」
- RETIO「宅建試験の概要」(受験料8,200円、試験方法)
- 国土交通省「宅地建物取引士の登録について」
- STUDYing「宅建の勉強時間は300時間!分野別時間配分」
- オンスク.JP「宅建(宅地建物取引士)講座」料金・講座内容
- シカクナビ「宅建通信講座の費用相場」(独学教材費・大手通信講座の価格帯の参考データ)
金融ITの現場で働くエンジニア。基本情報技術者・簿記2級・証券外務員一種ほか、働きながら資格を取ってきた実体験と、世界のデータをもとに「ズバッと分かる」解説をお届け。→ さるちゃんって何者?(プロフィール)
まとめ
宅建士の合格率18.7%(令和7年度)は過去10年で最も高い水準で、独学だから不利になる数字ではない。必要な学習時間は資格予備校の目安で200〜300時間、そのうち4割を宅建業法に振り分けるのが定石だ。費用面では、独学とオンスク.JPのような月額制講座の総額はほとんど差がなく、通信講座を使う本当のメリットは「範囲の地図を自分で作る迷い時間」を削れることにある。逆に添削や模試までフルサポートを求めるなら、費用は上がるが大手通信講座が向いている。自分がどこで挫折しやすいタイプか(権利関係で疲弊するのか、暗記量で息切れするのか、一人だと続かないのか)を先に見極めたうえで、学習方法を選んでほしい。
